さる8月26日、山梨県富士吉田市で行われた「火祭」に行ってきました。富士吉田の火祭は、諏訪の御柱祭、島田の帯祭りとともに「日本三大奇祭」の一つに数えられます。(因みに「三大奇祭」には、「西大寺のはだか祭り」、「普光寺の裸押合祭り」等が入るとの説もありますが、どのような組み合わせでもこの「富士吉田の火祭り」が外されることは滅多にありません)毎年富士山の「山じまい」の日(8月26日)に執り行われ、海外からの観光客も含め多くの人々が訪れます。僕はたまたま縁あって知り合った「宮元講社」という「富士講」の方々と今回ご一緒させて頂きました。「富士講」とは富士山を神と仰ぐ山岳信仰で、江戸時代後期には「江戸八百八講、講中八万人」と言われるくらいの隆盛をみましたが、時代の変遷とともに今では数えるくらいに減ってしまいました。今回ご一緒した早稲田鶴巻町に本部を置く「丸藤宮元講社」も、今では新宿区唯一の講社として同区の無形民俗文化財に指定され、むしろ研究と保存の対象となっている観さえあります。

【写真】富士を望む吉田の街

「山じまい」を迎えた富士山はこの日から、人を寄せ付けない「冬」にはいるのです。夕闇が迫る頃、二つの御輿が浅間神社から街の「御旅所」に移されると、一斉に街の若者達の手で大きな松明が町中に立てられ、火がともされます。

巨大松明

【写真】立てられる巨大松明

近くで見ていると驚くばかりの手際の良さです。松明を安定させるために、下には土を敷きます。

灯のともった松明

【写真】火がともされた松明

松には油成分があるためか一度火がつくと勢いよく燃えます。近くに寄ると相当の暑さです。このような松明が街の目抜き通りの中心に幾十、幾百と並べられます。町中が松明によって明るくなり、極めて壮観です。

【写真】通りにズラリと並べられた松明

そして松明の点る通りの両側に所狭しと出店がでます。金魚すくい、リンゴ飴、ケバブ、風船、トウモロコシ、焼きそば、お好み焼き、焼き鳥、おもちゃ、たこ焼き・・・・、大喜びしてあちこち走り回る子供達の姿が印象的でした。

夜は講社の人たちと、昔ながらの宿坊に泊まり、一足早い秋の訪れを感じることが出来ました。標高が高いせいか、大変涼しかったです。まだ行かれたことのない方は、是非一度行ってみてください。本当に壮観で感動します。なお、お祭りは毎年8月26日に行われます。(翌27日は「すすき祭り」) 土日に合わせて開催するということはないので、注意されると良いと思います。