最近テレビのCMを視るとどこの会社もエコエコ。近く終了するようだが家電製品にはエコポイント。車はエコカー。買い物にはエコバッグ。電球はLEDがエコ。まさに朝野挙げての大合唱。「うるさい」などと言っているのはひねくれ者の僕くらいか・・。

だけど美辞麗句に酔いしれて目をウルウルさせる前に、もう少し考えて欲しい。何がエコだ。何のためのエコだ。そもそもエコエコと騒いでいる御当人(個人・団体)の存在自体はエコなのか?人間にとって「環境」って何だ・・?

国は、民族は、たくさんあるけれども、地球は一つしかない。その地球を皆で共有している。だから日本だけでエコエコと騒いでいても仕方がないのは誰でも分かる道理。しかもエコに関しては日本は世界屈指の優等生だ。ここからエコしたってエコ出来る余地は、たかが知れている。本当に地球環境を心配して、真剣にエコを考えるなら、日本は高い外交能力と強い指導力を発揮して、中国や米国、ロシア、それからアフリカ、アジアなどの「環境汚染国」に対してこそ、エコロジーを訴えていかねばならない。それがほぼ唯一の道。だが、誰もそんなことはしようとしないし、そもそも「外交音痴」のわが国には無理な話だ。結果、我々は狭い日本の中だけで、エコエコ言って騒ぎ回ってそれで満足している。

まさに「自閉的エコ」、あるいは「ひきこもりエコ」だ。これとよく似た事例が他にもある。「平和」だ。安全保障についてろくな知識も関心もなく、また他国に何かを働きかける気もさらさらなく、ただひたすら自国に閉じこもって「平和」「平和」と連呼する「一国平和主義」と、近年の「エコエコ念仏教」は、精神構造がそっくりである。

僕に言わせれば、企業活動そのものが基本的にエコではない。人間の存在そのものがエコではない。環境に与える「100」のダメージを、95もしくは90に下げることを称して世人は「エコ」と呼ぶ。それはそれで大切なことかもしれないが、自ら世間に向かって大声で吹聴するほど立派なことか? むしろ、「スミマセン、これだけ環境を汚していますが、何とか努力によって少しだけ汚し方を控えめにしました」・・・と言って頭を下げるべきものだろう。当然のこととして陰でこっそりやるべきことじゃないのか。

何万、何十万という会社組織があるが、「我が社はエコロジーの観点から、本日を以て企業活動を永久に停止し解散することとなりました」と宣言した会社を寡聞にして僕は知らない。エコよりも会社の存続。会社あってのエコ。まあ当たり前の話だ。

企業イメージアップのためのエコ。企業は何故イメージアップしたがるのか?収益のためである。つまるところ「金儲けのためのエコ」ということだ。僕はそれを非難しているんじゃない。企業たるものそのくらい狡猾で抜け目ない位じゃないと生き残れない面もあろう。問題はそのことに対して「自覚的」かどうか、ということである。

だが、私の見るところ自覚的でない企業や個人が多くて嫌になる。上述した「美辞麗句に酔いしれて目をウルウルさせる」連中、たとえば鳩山元総理のようなメンタリティーの持ち主、彼らは実にやっかいだ。「正義」はいつも彼らの側にある。その内、「エコじゃない」団体や個人を攻撃し始めたりする。ちょっと国防についてまともな議論をしたりすると、「好戦的人物」とか「戦争推進者」などといわれなき批判を向けてくる「一国平和主義者」と同様に。

「環境に優しい」人間たち。「平和を愛する」人たち。素晴らしい、拍手だ!パチパチ! だが僕は個人的であれ何であれ、この手合いとはあまり「お近づき」にはなりたくない。物事の皮相しか見えない、脳内が「お花畑」の連中。彼ら自身もまた浅薄でどうしようもない。